高齢者施設として活用
借地を利用した高齢者施設
日本は少子高齢化が進んでいるため、年々高齢者施設の需要が増加している状態になっています。
そのため、これから高齢者施設を建てようと考えている方はたくさんいるでしょう。
高齢者施設を建てるための土地として借地を利用するケースはこれから多くなるでしょう。
高齢者施設の場合は介護事業のため事業用定期借地権が該当すると考えられます。
ただし、事業用定期借地権は居住目的のある建物には利用できないことになっています。
高齢者施設の中には入居者がそこで寝泊まりするタイプのものが多いため、一般定期借地権を使うことになるでしょう。
一般定期借地権については土地をどのように使ったとしても制限はないため、高齢者施設でも問題はないのです。
高齢者施設をまともに建設しようと思うと、かなりの費用がかかってしまうため、できるだけコストを抑えたいものです。
そのため、普通の土地を利用するよりも借地を利用した方がコストがかからないのです。
ただし、地主の中には高齢者施設のために利用することをあまり心よく思わないケースもあるでしょう。
その場合は地主をどうにかして説得して、高齢者施設を建てる許可を得る必要があります。
支援事業がある
借地を活用して高齢者施設を新しく整備しようとする場合、必要経費の一部について自治体からの補助を受けられる場合があります。
東京都が行っているものであり、「借地を活用した特別養護老人ホーム等設置支援事業」と呼ばれています。
定員が30人以上という条件はありますが、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設といった特定の施設を設置する際に必要となる経費を補助してくれるのです。
これによって、高齢者施設の設置促進を図ることができるため、東京都にとってはメリットがあるのです。
補助対象となっている事業は明確に定められており、それらの条件に合致している必要があります。
補助対象経費としては、高齢者施設を設置するための土地の賃料となっています。
補助金交付額についてもきちんと定められており、補助対象期間は5年間となっています。
平成30年の3月31日までに土地の利用を開始したものを対象としています。
このような制度はこれから日本中で増えていくことが予測できます。
これによって、高齢者施設を運営しようという事業者が増えることが期待されているのです。
今の状態では高齢者施設に入ることができなくて困っているお年寄りがたくさんいるのです。
この状況を回避するためには、国や地方だけではなく民間の方からも高齢者施設の建設にどんどん関わってもらう必要があります。
今後の日本にとって高齢化の問題はずっと影響を与え続けることになるでしょう。
問題解決のための一つの方法として、借地を活用した高齢者施設の建設はとても画期的なのです。