マンション管理士
マンション管理士の仕事
マンション管理士というのはマンションの維持管理についての専門知識を有しており、コンサルタント業務を請け負っています。
仕事内容としては、管理費や修繕積立金の会計審査、総会や理事会の運営、管理規約の改正や見直し、管理委託業者の選定や変更といった業務があります。
それ以外にもトラブルが起きた時にはすぐに対処をしなければなりません。
災害の緊急補修や大規模補修での施工会社選定や手続きといったことも仕事として行っています。
マンションに常駐している管理人と混同されがちですが、異なる業務を請け負っています。
管理人と違い、マンション管理士はマンションの管理組合のサポートとコンサルティング業務を行なっています。
マンションというのは多くの人が住んでいますし、マンション内には専有部分と共有部分とがありたくさん複雑な権利関係の問題があるため利害関係の調整や知っておくべき専門知識が多いです。
管理組合というのは多くがマンションの住人から選出がされたり持ち回りで分担したりしています。
そのような人たちは専門知識が乏しく対応できない問題も多いです。
そこでマンション管理士が専門的な知識を持っている立場からコンサルティング業務を行い適切な管理業務ができるように指導をするのです。
マンション管理士になるまで
マンション管理士になるには、マンション管理士試験に合格をして登録することが必要です。
この資格を取得するには特に受験資格がありません。
そのため、誰でも資格を取得ができるので若い人はもちろんですが、退職後の再就職のためにシニア層が資格試験に挑戦するというケースもあります。
試験は毎年1度、11月に行われます。
試験受験地が限定されており、札幌市・仙台市・東京都・名古屋市・大阪市・広島市・福岡市・那覇市といった場所に会場があります。
合格率が8パーセントから10パーセントととても低く難易度が高い資格試験です。
試験内容としては法令および実務、管理組合の運営、マンション管理適正化推進法、建物の形質・構造の4つの分野から出題され、四肢択一問題が50門出題されます。
最も多く出題されるのが法令及び実務の中にある区分所有法と民法でこの2つの分野だけでシェア率が全体の30パーセント以上です。
マンション管理士の資格に合格すると、マンション管理士として登録をしなければなりません。
登録についての要件は特にないので、実務経験や講習といったものもなく所定の手続きを進めれば登録をして業務に当たることができます。
ただし登録をしたら5年ごとに法務講習があり、これを受講しないとマンション管理士の登録を取り消されたり、マンション管理士と名乗ることを一定期間禁じられたりしますから注意が必要です。