借地と建ぺい率

    建ぺい率

    借地とは

    他人が所有している土地を借りて建物を所有するために利用することを借地といいます。
    地代を支払って、建物を利用するために土地を借りる権利のことを一般的には借地権と呼んでいます。
    そのため、駐車場やそのまま野積みした状態の資材置き場などについては借地権とはいいません。

    借地権には地上権や賃借権、地役権、永小作権、使用借権といったものがあります。
    一般的には賃借権と呼ばれているものが借地権としてイメージされるものです。
    地上権については、地主の承諾を得なくても処分が可能なため、現在はこのような権利のある土地はあまりありません。

    建物所有を目的とした利用権であることが借地権の成立要件となっています。
    賃貸借契約を締結しており、固定資産税や都市計画税以上の地代を支払っていることが条件となります。
    借地権には普通借地権と定期借地権があり、普通借地権は半永久的な権利であり、定期借地権は終了時点がはっきりと定められています。

    借地権については新しい法律ができており、平成4年8月1日以降の契約に適用されます。
    したがって、古い契約の場合は未だに旧借地借家法が適用されているケースもあるのです。

    借地と建ぺい率の関係

    建ぺい率というのは敷地面積に対して建築面積がどれくらいの割合を占めるのかを示したものです。
    建ぺい率に関しては法律によって限度が定められているため、それを超えることは許されません。
    借地した土地に建物を建てるときには建ぺい率について気になる方が多いでしょう。

    たとえば、100坪の土地があったとして、50坪の土地を借りて建物を建てたとします。
    この場合、この土地の建ぺい率の上限が50%だったとして、50坪の土地に建物を建てることは可能なのか気になるでしょう。
    50坪の土地に50坪の建物を建てたら建ぺい率が100%となってしまうため、違法ではないのかと思われる方が多いのです。

    この場合、登記上、2つの土地が一筆でなかったとしても、建築基準法上は同じ土地であるならば、問題なく建物を建てることができるのです。
    詳しいことについて気になる方は専門家にきちんと確認しておくと良いでしょう。
    登記上のことは考慮する必要がないため、土地全体の中での建ぺい率について意識しておけば良いです。

    建ぺい率というのはその地域の状況や安全性を考慮して設定されている数値です。
    場所によって建ぺい率はかなり異なっているため、借地を利用したいときにはその土地の建ぺい率をきちんとチェックするべきでしょう。
    建ぺい率は防火や衛生の問題にも関わるものであり、地域住民の安全を維持するためにも必要不可欠な制度となっています。

    きちんと法律を守った形で借地を利用して、建物を所有するべきでしょう。