な行
内容証明郵便
内容証明郵便というものをご存知ですか?
内容証明郵便というのは、「○月○日に○○さんに手紙を出しました」ということを証明する郵便のことです。
これ、履歴書を送付するときなどに使用されることが多いですよね。
では、なぜ借地権に関して内容証明郵便は必要になるのでしょうか?
そこには、借地権に関するトラブルが潜んでいるのです。
本当にトラブルが多い借地権関連ですが、仮に借主が貸主に対して決められた地代を払っていなかった場合、「支払い督促」をだすことが可能になります(サイト:借地権価格査定相談所より)。支払い督促を出すことは、実は訴訟よりずっと簡単なこと。もしこれでもダメなら訴訟になることもありますが、まずはこの「支払い督促」を出して準備をするということが多い様ですね。
なぜ内容証明郵便がいいの?
どうしてここで内容証明郵便が出てくるのでしょうか。
「支払い督促」は簡易裁判所から出してもらうことも可能なのですが、ある日突然裁判所から支払い命令がきたら、多くの人がびっくりしますし、うろたえます。簡易裁判所から出してもらうということは、ある意味訴訟と同じくらい意味があるととらえる人もいますので、「インパクトを与えてしまうことを避けるために、内容証明郵便で出そう」という地主が出てくるわけです。内容証明郵便は故人で出す郵便になるので、簡易裁判所から出すよりはだいぶインパクトが落ちますし、受け取る方も冷静に対処をすることができるでしょう。
つまり、地主から借主に対する配慮が内容証明郵便というわけですね。
ただ、こうして相手側の心情に配慮をする地主はかなり温厚というか、優しいと考えざるを得ません。
というのも、借地権つきで土地を課している場合、地主は「早く出て行ってほしい」と考えることがほとんどだと言われています。借地権がある限り、地主は土地を自由に使うことができません。借地権を持っている側が住む権利を主張できるからです。このため、借地権が早くに消えてほしいと望む地主も多く、挙句に土地の使用料金まで延滞したのでは怒ることの方が多いと考えた方がいいでしょう。
いずれにせよ、土地を借りている以上その料金を延滞させることは好ましい状況ではありませんし、必ず支払わなければならないお金ですので、きちんと支払うことが必要になります。これでも支払わないということになると、温厚な地主であったとしても訴訟などにするほかなくなってしまいますので、注意が必要です。